日本では毎日英語が必要なわけではありませんから、たとえ相手が何歳の子どもであろうと、教えたり一緒にやってみたりする内容が何であろうと、「今、やっていること、言っていることは本当に使うことがあるだろうか?」と常に自問自答したいものです。その自問自答がないと、「使える英語」から遠くなってしまいます。実際に言ってみて、やってみて、英語による自然なコミュニケーションの練習をめざしましょう。
子どもの英語教育に必要なこと
コミュニケーションのために英語を教える
トップダウン方式で教える
子どもには、まずはシャワーのように、なるべく多くの量の英語を、なるべく何度もくり返し聞かせ、まねをさせましょう。子どもの年齢が小さければ小さいほど、言葉の意味は後付けになりますが、それでかまいません。単語を1つ1つ教えるというのではなく、子どもがだいたい意味を察することができるように、なるべく大きな「かたまり」からインプットしていきます。これをトップダウン方式といいます。子どもはまず全体像をつかみ、その雰囲気を楽しむので、トップダウン方式が合っているのです。
積み上げ方式ではなく、スパイラルに教える
英語教室や小学校で子どもに英語を教えるのであれば、1回に1つの活動をするのではなく、さまざまな活動を組み合わせて、同じ教材、同じ活動をくり返し、「ぐるぐる」と「スパイラル」に継続していくことが大切です。
子どもは一度インプットされても、教室の外に一歩出れば、英語を使う環境がありません。ですから、いわゆる積み上げ式の教え方では、「習った英語を楽しむ前に、次の内容に行ってしまう」ということになってしまいます。
英語は英語で教える
先生が子どもたちに英語で話しかけるのはもちろんのこと、子ども同士もどうにか英語だけでコミュニケーションをしようとすることが大切です。子ども同士で英語をインプットしあうことはとても重要です。
インプットを重視する 〜2000時間英語を聞かせる、まねさせる〜
今、世界で使われている英語は、スピードが速く、大量のものです。このような英語に対処できる体質をつくるには、多聴、多読という取り組みが欠かせません。
単語ではなくチャンクでインプットする
英語は単語だけを学んでも、話せるようになりません。例えば、英語には日本語にはない a や the、複数の s などがありますから、そのような要素を含んだ決まり文句、慣用句、よく使う文などの単語のかたまり(チャンク)を丸ごと覚えた方が無駄がありません。
身体性を重視する
コミュニケーションのために英語を学ぶのですから、人とかかわりたい、人に伝えたいと積極的に願うことが基本です。
そのような気持ちがあっても英語が十分にできるわけではない時に役に立つのが、ジェスチャーを多用したり、顔の表情を変えたり、声の出し方を変えたりすることです。
発表教育を重視する
日本人の子どもに一番欠けているのが、自信ではないでしょうか。子どもに人前で発表・プレゼンさせる「発表教育」をくり返すことによって、はじめはシャイな子どもも自分が常に認められることにより、だんだんと声も大きくなり、態度も立派になり、自信が生まれてきます。
自分の意見を言えるようにする
日本の子どもは意見がないのではなく、意見を表現することに慣れていないのです。自分しか持っていない情報を提供し、それについて感想や意見を付け加える癖をつけたいものです。
自分から手をあげて発言させる
せっかく国際語としての英語を学ぶわけですから、英語を教える時には、手をあげて自分から発言していく、というマナーを身につけさせるのが目標です。
特に手があがりにくくなる5年生、6年生、中学生には、手をあげなくてはならない活動に日常的に取り組ませます。
「自分を語ろう」から「日本のことを発信しよう」へ
自己紹介は自分を紹介することから始まるのですが、次第に紹介する対象を家族、友だち、学校、そして地域社会、県、日本へと広げていきます。
中学生、特に2年生や3年生になったら、日本のことを説明できるようになりたいものです。日本のことを知らない日本人では真の国際人とは言えません。
ユーモアを大切にする
ユーモアはコミュニケーションに欠かせないものです。
英語でも、難しいジョークではなく、声の調子を変えたり、何かをオーバーに言ったり、明らかにウソということを面白おかしく言ったりできると、コミュニケーションがスムーズにできます。
中学生は、スピーチやスキットの始めや終わりを冗談でまとめられるようになったら最高です。
